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Futakuchi Onna -二口女-

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ある男はケチなために、あまりごはんを食べない嫁がほしかったので、なかなか嫁をもらうことがありませんでした。
ところが、ある日、ほとんどごはんを食べない女がいるということで、その女を嫁にもらいました。
美しい上に女は少食でよく働き、文句のつけようがありません。

しかし、夫はふと気付きました。
女がきてから、あまり食べないにしては、米などが以前よりよく減るようになったのです。
夫は原因が全くわかりませんでした。

夫は美しい嫁を疑うことはありませんでした。
なぜか、夜目覚めた時に寝ぼけて見た嫁の唇は大変妖艶で、そこも気に入っていました。

嫁は夫に背を向けながら泣いていました。
夫は私よりむしろもうひとつの口を愛しているのではないか。

嫁はもうひとつの口が憎らしいのですが、切り離すことはできません。

ある日、夫は見てしまいます。
「そうか、飯が減っていたのは、あのせいだったのか」
夫が見た嫁の頭の後ろには、夜見たあの口があったのです。
嫁は髪を器用に操りながら箸を使い、あの口でごはんを食べていたのです。

夫は恐ろしくなり、逃げ出しました。
嫁は夫が自分の正体に気付いたのだとわかりました。
美しい嫁は「私はあなたを愛していたのに。私が何をしたというのか。許せない」と二つの声が叫び、蜘蛛になりました。

夫はその声を傍で聞いていました。
夫は計画をたて、山の中に火を起こし、嫁の前に姿を現しました。
蜘蛛になった嫁が逃げる夫を追いかけ、夫が用意していた火の中に入ってしまい死んでしまいました。
「もうひとつの口さえなければ」という叫び声とともに。

(※「二口女」についての民話はいろいろありますが、いくつかを元に私が創作した話です。結末は西日本版にしました。)

二口女(ふたくちおんな)は、日本の妖怪の一つで、後頭部にもう一つの口を持つという女性の妖怪。髪を触手のように使い、後頭部の口から食べ物を摂取する。
日本の民話に度々登場する。正体は山姥とも言われ山里の農村を舞台にする話が多い。
夫の逃走に絡んで端午の節句に飾る菖蒲の由来を説明する話の型が有名。

引用:Wikipedia「二口女」より

【お道具】KMKケント紙・ファーバーカステル・サクラマット水彩絵の具・カッター

切り絵は中学生か高校生か忘れましたが、美術の時に一度したきりです。二口女の民話はもっと気持ち悪い妖怪になっていますが、口が後ろにもついていることを悲劇と捉えて話を想像し、絵を描きました。
【2013/9/3】制作工程書きました:色鉛筆画+水彩絵具+切り絵の制作工程(『二口女』編)